no title

美術の時間で、ペアになって作品を仕上げろという先生の言葉。

しかも、ペアの人決まっていて隣の人という。

隣の人―――つまり女子。

「やるからには頑張ろうね」とその子は笑う。

それから私たちは放課後も残って一生懸命作品を仕上げる。

作品のテーマは「犬と向日葵」

二人で一生懸命描く。

だいぶ日も暮れ、6時30分。

「すっかり暗くなったね」と、その子は言う。

最近不審者が出るらしいので、このままこの子を一人で帰すのは・・・

というわけで「暗いし家まで送っていくよ」と私は言う。

その子は一瞬躊躇ったが「うん」と一言。

その子の家は、自分の家からかなり離れた場所にある。

空港の近くらしい。よくこの学校に来る気になったもんだ。

その子はいつもバスで通学しているらしい。

そのバスも、もう終電(?)が行ってしまったようだ。

私の自転車には荷台がある。その子一人乗せることが可能だ。

「バスもう来ないみたいだから、自転車乗ってく?」私は言う。

その子は「え、いいの?なら・・・」と言って少し恥じらい、後ろに乗る。

いくら同じクラスとはいえ、今日始めて会話したのだ。

なにを話していいかも、その子の名前すらわからない。

沈黙が続く・・・。聞こえてくるのは車の音だけ。

さっきミラーでその子を見たが、その子はは頬を赤く染めて俯いたまま。

そうだ、周りから見ればこれはかなり恥ずかしいシチュエーションなのか。

友達とかにこの瞬間を見られたら、どんなに恥ずかしいことか。

考えてみれば、よく彼女も私を許したな。そう思う。

そして、何分か経過して彼女の家に着く。

今どき珍しい、瓦屋根の和風チックな家。

「今日は本当にありがとう」その子はペコリとお辞儀をし、去って行った。

もう、完全に日が暮れていた。

私は、何をやっているのだろう。

初対面の子を、なぜここまで・・・?

なんだか、わからない。

ほけ~っと考えながら自転車をこぐ。

・・・という夢を、今日見ました。

「夢オチかよ!?」言う人いるかもしれませんが、落ち着いて。

かなり詳しく、詳細まで覚えています。

無茶苦茶記憶に妬きついてしまいましたよ。

さらに、夢に出てきた女の子・・・。

クラスにそんな可愛い子いません。

蒼いセミロング、結構幼げの顔、身長は160前後。

彼女は一体誰だったんでしょうか?

それは永遠の謎・・・?

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